川獺伏草  ~おがどらの雑記ブログ~

自由気儘に書きたいことを書き連ねるブログです。

おがどら紀行 〜東北新幹線編〜

東日本パスを600%乗り尽くす日帰り旅行 (3)

こんにちは。ご無沙汰しております。おがどらと申します。

鉄道開業150年記念 JR東日本パスを利用して、3日間東日本を右往左往して参りましたので、その報告および体験談を投稿致します。

このきっぷは、3日間新幹線(自由席)を含む列車に乗り放題となる、夢のようなきっぷになっております。さらに、指定席も4回まで乗ることが可能です。今回は、「このきっぷを使い尽くす」をモットーに旅行してまいりました。3日間、ほとんど無計画で突っ走ったのですが、かなり満足度の高い旅行を体験できました。執筆中の現在はこの旅最後となる、帰りの新幹線の中ですが、余韻を味わう前にブログを書いてしまおうと思います。(謝罪 : 帰りの新幹線内で書ききらなかったので、事後自宅で執筆しました。)

ここで少し自分語りをしますと、私は軽度の鉄オタです…と思っていたのですが、年上の方と雑談しているうちに「君の趣味は"移動"なのではないか」と指摘され、そうだな、と思わされました。鉄道が好きとは言っても、国鉄時代の車体にレガシーを感じることがなかったので、不思議だなと思っていたのですが、移動が好き、とすれば辻褄が合います。その社員さんとの雑談では、サイクリングやドライブの話もしていたので、そう思われたのでしょうね… ジョハリの窓の「盲点の窓」でした。

1日目

1日目の旅程は以下の通りです。

上野 -> 福島 [自由席]

福島 -> 新庄 [立席]

新庄 -> 福島 [立席]

福島 -> 仙台 [自由席]

仙台 -> 盛岡 [自由席]

盛岡 -> 八戸 [立席]

八戸 -> 盛岡 [立席]

盛岡 -> 東京 [自由席]

1日目は、読まなければいけない本が大量にあったため、一切の半導体持たずに家を出ました。出かける前には少しだけ不安があったのですが、実際にはなんの不便もなく旅程を終えることができたので安心しました。これからもときどき、半導体を持たずに出かけようと思いました。(小並感)2,3日目はスマホを持っていましたが、あまり触らないようにしていました。この理由によりこのブログに風景等を撮影した写真はありません。

一応その日のうちに帰れるように事前に終電だけは調べてから行きましたが、最悪現地宿泊でもなんとかなっていたと思います。

東北各地から自宅までの終電の時間を調べ、手書きでまとめたメモ

1日目は新幹線指定席を指定したら負けだと思っていたので、一度も指定席を指定せずに東北を周りました。実際問題、上野 -> 新庄間に関しては指定しても良かったと後悔しました。なぜならば、上野 -> 新庄間で指定席をした場合、福島駅での乗り換えの手間が省けるからです。ただ、私には3日間旅行の初日に貴重な4回の指定権利を割く勇気はなく、自由席および立席(※立席とは、全席指定席の新幹線に座席指定なく乗車すること。通常は認められていないが、特例および指定席がすべて埋まっている場合に利用することができる。料金は指定席を利用した場合 -530円。なお、空席があればそこに着席することもできる。)を利用しました。結果として、旅程全体で福島と盛岡に1日で2回暇な時間が発生してしまいました。

しかしながら、それ以外の点においては(スマホを持たなかったにしては)理想的なムーブメントができたと感じています。それをもとに、以降の日程に関しても旅程先やダイヤに関して検索する回数も体感減ったように思います。

旅程上では、各地(福島、新庄、仙台、盛岡、八戸)での滞在時間が約20~60分と、かなり厳しいものになっていました。とくに新庄では、90分かけて辿り着いたのにもかかわらず次の新幹線で折り返すなど、一般人から考えたら意味不明なムーブをしました。知人を連れて行かなくて正解だったと思います。しかしながら当初の目的のこのきっぷを使い尽くすを忠実に実行していることには変わりませんし、私個人としては満足しています。私はその短い20分の間で芋煮をテイクアウトし、新幹線の車両内で食しました。個人的にはそれだけでも十二分に山形を感じることができたと考えていますし、今もその考えは変わっていません。(これは山形には芋煮以外の娯楽や名産品がないと侮辱しているわけではありません。決して。)正直なところ、山形から奥羽本線に乗って秋田に行ってしまおうかと考えないわけではありませんでしたが、後述の理由で秋田は単独日程で訪れたかったのと、それはこのきっぷを使い尽くすというポリシーに反する可能性があった(在来線の使用)ため、福島に蜻蛉返りするという選択をしました。

それ以外の各地ではあまり深く考えることはせず、

  • 現地到着
  • 次の新幹線の確認(および、進路の決定)
  • 新幹線が来るでの間散歩(必要に応じて駅弁の購入など)

を繰り返し、終電に間に合うように東京まで帰還しました。 八戸では夕食として、せんべい汁を食しました。

なぜ東京まで帰還するのかといいますと、

  • 宿泊代を節約するため
  • 宿泊したとしても繁華街以外は夜遅くまで店がやっておらず、その土地土地の名産品等を口にする機会が得られないため。(むしろ駅弁のほうが遅くまで購入可能である。)

という理由が挙げられます。交通費が計算しなくていいなら、3日間日帰りが一番コスパいい。まとめるとそういうことです。ですから、ブログに"日帰り旅行 (3)"という文字列が含まれています。

この日は通常料金で新幹線に乗っていたら(最寄り駅からの運賃および特急料金の合計、新幹線乗降駅から最寄り駅までの乗車料金を含む)43,710円かかったはずであり、この時点で東日本パスの料金の197%に達しています。結果として3日間合計で600%近くの料金分の新幹線に乗車することから、この記事タイトルの"600%"という文字列がきているわけであります。(ネタバレ)

最終的に自宅に帰還したのは日付が過ぎた頃であり、これが翌日の寝坊を誘発することになります。

2日目

2日目は前述の通り想定より遅く起きてしまい、東京8時40分発の新幹線に乗って秋田に向かいました。

2日目の行程は以下の通りです。

東京 -> 秋田 [指定席]

秋田 -> 角館 [立席]

角館 -> 大宮 [指定席]

通常料金の場合、支払っていたはずの金額は36,180円です。

毎日朝食として東京駅で駅弁を調達し、新幹線内で食していました。ただ、指定席が通路側で、窓側が埋まっていました。いつ隣の席に人が来るのか、タイミングによっては弁当が面倒なことになる…と思っていましたが、上野駅に着く頃には食べ終えてしまったので杞憂に終わりました。ちなみに隣の人は上野で乗ってきました。

秋田にだけは旅程のうち1日は割きたいと旅行前から考えていました。目当てはおがどらと角館にある武家屋敷通りです。

「おがどら」とは、秋田県男鹿市の菓子工房、甘楽の販売するどら焼きのことです。私のTwitterのヘッダー画像のアレです。(画像は2018年春に撮影したものです。)秋田駅で買えます。東北で自由に各地を回れるときには、確実に足を運びます。ただ、秋田新幹線ミニ新幹線なので、やたらと時間がかかってしまうのが残念です…

秋田ではついでに昼食としてきりたんぽを頂きました。

そして角館には、江戸後期から明治初期の展示が多くあります。高校生の頃の政経の先生にオススメされて以前足を運んだのですが、面白かったのでまた足を運びました。

以前足を運んだときにはすでに夕方で、多くの武家屋敷の展示が終了してしまっていたのでリベンジしたのですが、今回も前述の寝坊のせいであまり滞在できず、(2時間弱の滞在です)今回もすべてを観光しきることはできませんでした。悔しいので、またリベンジしたいです。

事後に書いているので詳細は忘れているのですが、薩摩藩パリ万国博覧会に薩摩琉球国として江戸幕府とは別に出展したというエピソードを知ってめちゃくちゃ面白かったです。薩摩藩が単独で幕府と対等であろうとするの好きすぎる… 例えるなら背伸びして「子どもじゃない」と主張する小学生のような。薩英戦争といい、面白エピソードが満載の薩摩藩の歴史は一度腰を据えて学んでみたいものです。

3日目

3日目の行程は以下の通りです。

東京 -> 長野 [自由席]

長野 -> 上越妙高 [自由席]

上越妙高 -> 高崎 [自由席]

高崎 -> 新潟 [自由席]

新潟 -> 大宮 [自由席]

大宮 -> 仙台 [指定席]

仙台 -> 東京 [指定席]

通常料金の場合、支払っていたはずの金額は54,530円です。

3日目までの日程で、東日本パスで乗車していない新幹線区間は八戸~新青森区間のみとなりました。

3日目はスマホを持っていましたが、1日目と同様の動き方で新幹線を縦横無尽に乗り換えていきました。なので、これと言った特筆事項はありません。もちろん、土地に合わせた食事や飲み物を頂いたり、現地の空気を吸ったりはしましたが…

高崎駅で駅弁を購入したのですが、Apple Watchでの決済が珍しかったのか、店員さんに声を掛けられました。高崎あたりだと珍しいんですかね。

新潟での滞在時間は約20分となってしまい、数年前からやってる駅舎工事どのくらい進んだかな〜と確認する程度しかできる事がありませんでした。東日本パスにはレンタカーが割引になる特典があったので、それを有効活用してもいいかな?とは少し考えたのですが、今回の旅行の趣旨に反するので控えました。というか個人でレンタカーを借りるのはコスパが悪い…

最近ドライブに行けていなくて行きたい気持ちが募っているので、ドライブに行く人を募集しています。お気軽にお声掛けください。(2022年12月現在)

新潟から大宮に向かう新幹線の中で、次に行く場所を考えていました。ずっと座りっぱなしで疲れたので温泉でも浸かろうか、と思い立ったは良いものの、「帰りの新幹線に間に合う」という制約を満たすような温泉地に今から行くような時間は到底ありません。迷いに迷った挙げ句、仙台にある総合温泉施設「サンピアの湯」へ行くことにしました。こんな施設、東京にもLaQuaとかあるじゃん、と思われますが、露天風呂から少し星が見えたので良しとします。東京だったら見えてない。

湯から出た後新幹線まで時間があったので、進撃の巨人を読みました。とりあえず最終巻まで読んだので話できます。(内容を覚えているとは言っていない。)進撃の巨人は、以前知人に「他の作品の展開はだいたい想像ができてしまうが、この作品はできない」「他の作品とは共通の要素を持たない、素数のような作品。それも7や11ではなく、109+7みたいな作品」と力説されたので、読んでみたいと思っていました。読み始めるまで1年掛かってしまいましたが、読んでからは一瞬でした。

最後に、仙台で牛タン弁当とレモンサワーを購入し、新幹線の中で味わいました。私は甘くないお酒があまり好きではないのでビールやハイボール、日本酒といった酒が飲めないのですが、地酒とかも楽しめると旅行もまた一段と楽しくなるのだろうなという気がしています。徐々に挑戦していきたい。

3日間、もし通常料金で乗っていたら134,420円かかっていたものを約2万円で過ごせたのは、とてもコスパに優れた良い商品だったと思います。老後に通常料金でこういうやつやりたい。食費やお土産代等を含めても、4万円いかないくらいしか使いませんでした。

ちなみにですが、3日間にJRで移動した距離(営業キロ)は4607.3kmでした。これは東京からタイのバンコクまでの距離に匹敵します。これだけの距離を新幹線で移動したのだからすごい。(自画自賛

「3日間新幹線乗り放題なら、毎日日帰りのほうがコスパいいじゃん」はオススメしません。体に負担がかかりすぎます。